俺の減量はWHOが主導した
世界保健機関(WHO)は現在、NCD(感染しない病気)に注目している。たとえば、ガンや心臓病、糖尿病などだ。人類がこれが原因で60%が死亡していることから、国連総会でもテーマになった。なぜ国連が介入するかというと、発展途上国などでもこれらの病気での死亡率が上昇しているからだ。背景には、肥満や喫煙、無理なダイエット、運動不足などがあるとされ、すべて環境に依存している。死亡原因として挙げるのはたやすいが、インドではたとえば、一家の主がガンになると、所得の30%を医療費に用いることになり、そのような主を抱えた家の半分は貧困に陥っているのだ。こうした現象が起きる以上、国連が介入しなければならないのだ。食品業界やアルコール業界には「塩分や糖分を抑える」「脂肪を抑える」食品の開発を要求するのはたやすい。しかし、タバコ産業に対しては、税金を課すなどの対応はあるものの、業界の利益そのものに介入することになるために、有効な介入の方法はほとんどないとされる。発展途上国が健全な発展をするためにも国連が介入しなければならない。もちろん、国連は「教育と健康」の分野で積極的に介入するわけだが、このNCDへの介入の優先順位は教育に比べれば高くはない。しかし、コストも、一人当たり年間1ドルしかかからない政策なのだ。そのような理由から、この「感染しない病気」の予防にWHOが取り組んでいるのだ。
フォーリンアフェアーズ「WHO:NCDが今は世界の死亡原因の上位を占める」
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