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2010年6月21日 (月)

パチスロと「体感機」

そもそも、パチンコと窃盗罪に関する二つの重要判例の理解が必要だ。パチンコの機械の内部に糸をつけて出球を操作した事例、磁石を利用して球を当たりに誘導した事例、の二つで窃盗罪が成立している。さらに、パチスロでは、メダルの投入口にセルロイド様器具を指し込み、感知装置の誤作動を引き起こして、メダルを取得した事例が出た。この「体感機」は、パチスロに内蔵された当たりを出させる電子回路の乱数周期と同期させる機能を有する機器を利用するものである。まず、「ソレノイド」という、自動的にスタートレバーを押す仕組みを用いた場合は窃盗罪だ。ソレノイドを用いるのはパチンコで磁石を用いる行為と変わらないと思われる。体感機は、ソレノイドではなく、人がレバーを押す仕組みだが、体感機とパチスロの間に、意思と能力を持った人が介在する点で異なるが、これも窃盗罪とされたのだ。しかし、これには批判的な学説もある。音楽やメトロノームをヘッドホンで聴くのと大差ないというのだ。店舗によってはヘッドホンでメトロノームを聞く行為を禁止している店もあるし、パチプロを禁止している店舗もある。パチプロを窃盗罪に問うわけにはいかないだろう。パチンコ店という非日常的空間で、日常生活に用いられるヘッドホンをつかうことは問題ないという説が根強い。また、機械の情報を最初のゲームで読み取り(ジャックゲーム)、大当たりを出す情報を読んで、機械を調整し、大当たりを出す仕組みもあるようだ。
ジュリスト2010年6月15日号「刑事判例研究」林幹人