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Foreign Affairs

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2012年3月27日 (火)

小論文対策「民主主義」をおさえておこう

①民主主義は何かの手段なのか。
②民主主義それ自体の価値があるのか。
③民主主義の問題点。
④自分の利益を追求する人たちだけで成り立つものなのか。
⑤エリートや指導者をどう説明するのか。
⑥議会の説明。
⑦以上の問題点を踏まえて、いろんな論客の文章を引用する。

民主主義の重要なポイントは、庶民には情報が与えられていないということと、そういう庶民が政治に関与するのは非常に国家の意思決定に効率が悪いということで、そこからエリートというのが生まれる。政治エリートも経済エリートもいます。
政治家の中には利益集団と結びつく人もいるし、偏った行動をとる人もいる。庶民は選挙で「最悪な政治家を排除する」仕事しかできません。
政治エリートと経済エリートが効率的な国家運営をすればいいじゃないかという考えがありますが、効率的なだけが国家運営ではないのです。
やはり、庶民が何を求めているのかを適切に見定めて、それに向かって「効率性」を用いなければならない。
このあたりの議論ができれば合格点のようです。

民主主義というのは「エリートが競争する」のをみんなが見物し、最悪なエリートを排除するという仕組みがあって、さらに、国が貧困に陥った場合に、「貧しい人たちの救済」に国家が行動してくれる仕組みになっている。
民主主義の正当化という議論はこのあたりで落ち着いています。

民主主義の問題点は、庶民はエリートが判断した過程ではなく「結果にしか興味がない」ということだ。これは指摘しておいていいだろう。
これに対しては「国民を守るために権力を行使していれば結果よりプロセスが大事だ」という発想が生まれる。
「自由」や「公正さ」「権力の適正な配分」などをしっかり守っていれば、結果だけを見るのではなく国の運営がうまく行っているかを見たほうがいいとする立場がある。

あとは各自でいろんな本を読んでみましょう。
「民主主義」を押さえればいろんな小論文に対応できるのです。

「自由」というのは、各自に与えられた広い空間です。
社会から影響を受けたり、いろんな活動をしたりする。そうやって自分の空間を作っていく。
これは民主主義とのかかわりで言えば、「意思決定の質を高める」という効果がある。
選挙に関与するのでもいいし、いろんな関わり方がある。
自由の空間はその人のものであるが、意思決定の質を高めてくれるという効果を知らないといけない。

民主主義の議論は「合意が得られなかった場合」にどうするかという問題から始まる。
クラスの学級会では「多数決で決めよう」ということになるけど、政治社会では「コンセンサス」で決める。
このコンセンサスは、実は「理性的なキーパーソンが納得した」から決めているのではないかとも言われる。
この話から民主主義がエリートの話につながる。
理性的でないキーパーソンの排除に選挙が使われているという指摘もできる。

「平等」というのは自由ほど単純には説明できないという理解が必要だ。世の中には金持ちも貧乏人もいる。権力のある人が部下に命令する仕組みもある。そういう世の中で「平等」という言葉を説明するのは非常に難しい。これを理解しないといけない。
しかし、政治社会で「妥協」をするうえで考えられる「平等」が「一票の格差をなくす」ことなのではないだろうか。それ以上に平等を求めても仕方がないし、しかし「一票の格差」だけは最高裁まで上げて議論しなければならない。そのあたりを指摘すればいいだろう。
世の中では、女性が失恋した意味も、政治家が総理大臣になった意味も「その人にとって価値は同じ」だということだ。

「小選挙区制」
選挙区の中でたった一人の代表を選ぶという仕組みは議論したほうがいい。
二大政党制を成立させ、政治を安定させるとされるが、その選挙区は何かのエスニックグループでもなんでもないいろんな集団がいる。その中から一人を選んでいるのだ。
この仕組みは、政党の公約を近代化させたとも言われる。さらに、公約にすでに妥協が含まれているとも言われる。しかし、マイノリティーの意見を反映していないのではないかという指摘はしなければならない。
また、公約が抽象化してしまい、極端に言えば「間違いが全く含まれていない公約ができる」とも指摘される。
あとは政治の場で物事が決められる選挙制度だとされる。

民主主義を支える論陣を張った論客はたくさんいるし、強烈な議論を展開したから支持されている。しかし、内政および外交において限界があることも指摘すれば合格だ。


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