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Foreign Affairs

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2012年1月 2日 (月)

フォーリンアフェアーズ英語版~ダイジェストその12

アメリカはアフガニスタンで何をしたいのか
アメリカがアフガニスタンにいまだに6万人の兵を駐留させているのには理由がある。日本には入管があり、戸籍があり、外国人登録制度がある。住宅地が整備され、森林整備も進んでいる。しかし、アフガニスタンという地は、統一された統治機構がなく、山岳地帯に隠れれば誰も手が出せない。ここに「アメリカの一般市民を殺してやろう」という意思をもった連中が隠れた。世界を探してみた結果、「一番居心地のいい場所」だと分かったのだ。この分析を終えたアメリカが、アフガニスタン東部に狙いを絞ったのがアフガニスタンの問題だ。むやみやたらに世界を制覇したい国なんてどこにもないしカネもない。
インドも中国もロシアも「自国の市民を殺してやろう」という勢力を抱えている。そういう連中も当然「アフガニスタン東部」を隠れる場所と見なしている。しかし、ここで一生懸命アメリカが活動していることを、イランやパキスタンは「インド、中国、ロシアはアメリカにフリーライドしている」と発言している。実はこれが真実なのだ。アフガニスタン東部は、日本で言うと「オールナイトのサウナ」であり、一番危ない連中を安くかくまう場所となっているのだ。
このような「テロの温床」となっている地域には、一番いいのは「豊かになってもらうこと」なのだ。そうすれば地域が安定する。アフガニスタンはそのため、イラン・インド・中国のみならず、日本からも資金を呼び寄せる可能性がある。しかし、パキスタンは「となりに豊かな国が存在してほしくない」と考えているのだ。
ソマリアやイエメンも「オールナイトのサウナ」のような危険性をもった地域になる可能性はある。しかし、アメリカはすべての危険をゼロにすることはできないし、国際政治である以上、一定の判断が必要だ。オバマは「2014年までにアフガニスタンのアルカイダを弱体化させる」という目標を定めている。これが現在のアメリカの判断なのだ。

習近平の訪米~米中の不信感
習近平がアメリカを訪問したが、オバマとの会談で明らかになったのは「さまざまな面で信頼関係が構築されていない」ということだった。アメリカは2010年に「中国は軍事的に弱いうちは軍事情報を秘密にする」という情報をつかんでいた。軍事に関する説明不足は、予測不能な軍事衝突を招きかねない。さらに、イランへの経済制裁はアメリカの最重要課題であるにもかかわらず、中国は協力しない。また、シリアへの人道的な救済措置にも中国は拒否権を発動している。中国に関して考えなければならいのは、「知的財産権の尊重」「食の安全」「環境問題」をはじめとする、法律の適正な執行や、地方の貧困層の経済発展などの問題を解消しなければ、「隣の国ともうまくやれないだろう」ということが認識されていることだ。アメリカは「人権」においては世界のチャンピオンだということなのだ。
オバマは大統領に就任した時には、ダライラマとの会談を延期してまで中国を訪問している。しかし、今は米中の関係に「信頼感がかけているのではないか」ということが指摘されている。
米中の間に求められているのは「お互いの国をよく見る」「その国の今後の動向を予測できる」「動向に敏感になれる」という3つの基本的なことなのだ。

マリオ・モンティとイタリアの病巣
イタリアのマリオ・モンティ首相が、オバマに賞賛されてアメリカから帰国した。緊縮財政と増税、規制緩和などの政策を成功させ、イタリアの財政危機を救ったからだ。この国は、冷戦後に共産党や社会党が政権を握って強烈な財政出動を行った。また、キリスト教民主党も同様のことをやっていたのだ。北部同盟やマフィアの存在などもこの国には挙げられる。これらの改革の旗手としてベルルスコーニが出てきたが、彼自身が法律には必ずしも従わない存在だったとされる。
そのような状況で、EU委員会からアカデミズムに身を置いていた「スーパーマリオ」と称されるマリオ・モンティが首相になった。彼の役割は「数世代にわたるイタリアの病巣の改革」にあり、彼の後継者ですらその路線を選択しなければ、イタリアは政治的にも経済的にも破綻するとされている。マリオ・モンティが、現在のイタリアのカギを握っているのだ。

イランをどうするつもりだ
イランとアメリカの関係は、1979年のホメイニ師の革命から複雑化した。二つの立場がイランにはある。アメリカとの友好を望む立場と、アメリカは必ずイランと敵対するという立場だ。この二つの立場がイランとアメリカの関係を見続けてきた。
まず、1980年代にレバノン人質事件を解決してくれとアメリカはイランに要請した。この時に、イランの最高指導者カメネイは、アメリカが経済制裁や資産凍結を解除するだろうという楽観論にしたがって、アメリカの要請に協力した。しかし、アメリカはイランの楽観的見方を完全に裏切っている。その後、イランは生物化学兵器などの国際会議に参加することでアメリカの譲歩を狙っていた。
2010年にヒラリーが「イランのウラン濃縮を20%まで認める」とした。アメリカはIAEAの約束遵守を条件にしていた。しかし、その後、オバマがイスラエル問題について発言した時に、カメネイは「アメリカがイランの体制変革を狙っている」と悟ったとされる。
イランという地は、中東の麻薬密売や、コーカサス地方の政治、中央アジアの政治、アフガニスタン政策などの重要な役割を演じる場所であることから、アメリカとしては、イランの「二つの立場」をうまく利用しながら「敵対」だけではなく現実的に付き合うべきだとの声もある。

世界銀行が必要な理由
1930年代に金融恐慌が世界を襲った時に、世界銀行はブレトンウッズ複線システムとして機能したし、大戦中は、戦争で疲弊した国を助けた。しかし、その後、もはや世界銀行に公的に助けてもらう必要はないのではないか、と考える国が多くなった。だが、2008年にふたたび金融危機が起きた。世界銀行をなくすわけにはいかない世界の現状を見せつけていた。

歴史の今後
現在の世界経済は「中産階級を貧しくさせている」と言われる。しかし、左翼活動がまったく動きを見せないのだ。それどころか、アメリカやヨーロッパでは極右活動が表面化している。これは、イデオロギーの軸が存在しないことを意味し、「庶民が経済の議論ができなくなる」と指摘されている。
現在の「歴史の地図」はこの段階にあるとされているのだ。

イスラエルのイラン攻撃~その後どうするつもりだ
イスラエルは、中東の核保有には非常に神経質であり、1981年にはイラクの、2007年にはシリアの核施設を実は破壊していたのだ。
今回のイランの核施設攻撃は、しかし、「その後が読めない」ことが問題になっている。
イランは、ハマスにもヒズボラにもミサイルを供給できることから、イスラエルは実は「イランの反撃で5万人死ぬ」という分析もしているのだ。
イランの核保有に関しては、イランは「何でもやっていいというわけではない」として、イスラエルを至近距離からとらえられる連中に流すわけではないとしているが、
「今は落ち着いてゆっくり今後の対応を見極める」としている。
なかなかイランとイスラエルは激突しそうでいながら「どちらが大勢の死人を出すか分からない」という点で駆け引きが続いているのだ。

参考:フォーリンアフェアーズ英語版




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