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2011年11月27日 (日)

ブレダの開城~人道的指導者を描いた作品

私は自分の皇居入城記念に「ブレダの開城」を買ってもらうことにしました。向こうは「あれは高いんだよ?」と言っていたけど、一生に一度のお願いだったし、国内のあらゆる芸術家を黙らせる秘蔵の絵画だ。そういう感覚でお金は使えばいいと思う。フランク・シブレイの研究をしましたよ。
ブレダの開城:スピノラ将軍とナッソー将軍の熾烈な攻防を描いたベラスケスの絵画。相手の補給の分断などを行い墜ちるはずのない城をスピノラが落としたとされる。
これが「ブレダの開城」(The Surrender of Breda)
ブレダの開城という絵画は「スペイン愛国主義の象徴」とも言われる作品なので、果たしてスペイン側が今回の皇位継承にどれだけ敬意を払うのかが問われる。スピノラもナッソーも、熾烈な攻防を経た挙句の結論であったため、ともに馬から降りて戦いを共にたたえ合う。
ナッソーがやや低い姿勢をとったため絵画の中心に「平行四辺形」が生まれている。この平行四辺形こそが画のテーマともなったそうだ。ライフワークの一環としてブレダの開城は研究したい。
「陥落」のあとには略奪も強姦も起きない。戦闘シーンではなくテーマは「和解」であった。これがスペイン愛国主義の象徴となったのだ。ナッソーが差し出しているのは「城のカギ」であり、スピノラはナッソーの肩を叩いている。美しい絵画だ。ブレダの開城は私の勝利の証としてどこかの美術館で公開しよう。
みなさん見に来てください。(絵はクリックしたら拡大されます)

状況)スピノラは、完全防御された状況の中で、ナッソーの到着を待った。周囲にいるのは高級官僚や、上級のプリンセスたちだ。ナッソーは、自分の身内と軍事アカデミーのエリートを連れて現れる。スピノラは抱擁して敗北者を迎え、言葉をかける。ブレダの防衛のための勇気と忍耐強さをたたえたのだ。
テーマは「スペインの力」「戦場における忍耐強さ」「思いやり」と言っていいだろう。

「ブレダの開城」~ブレダで何が起きたのか
1624年にスペインは60万人の兵士をネーデルラントに派遣していた。この頃、英国やフランスは国内に問題を抱えていた。そんな中で、30年戦争の停戦の話し合いがもたれ、ネーデルラントはその資金源としてバターに税金を課そうとした。
このバター税が、すべての始まりだった。税金に反発する勢力が暴動を起こしたのだ。各地で暴動が起きたが、その拠点となったのがブレダであった。ブレダにおいては、スピノラが包囲網を敷き、8月から砲撃を開始した。
しかし、ブレダは石の壁が堅固であり、ブレダの防衛の成功を予測する人もいた。
包囲網では、味方の砲弾にあたるものも出たが、やがて砲撃の応酬で包囲網が勝り始め、砲撃の精度が上がった。
ブレダは食料の備蓄では包囲網を勝っていたが、スピノラは人の出入りの封じ込めを行い、百姓からの麦の調達を禁じた。
この作戦が功を奏し、ブレダはこの危機を脱するために近くの川をせき止めて、洪水を起こして包囲網の足を止めようとした。
スピノラは船で潮流を利用して船で丘を乗り越えようとしたが風に押し戻された。だが、ブレダへの乾いた通路を確保するのに成功している。
そのため、包囲網とブレダはかなり接近し、兵士同士が食料の交換をするなどの場面もあった。
冬は暖かかった。ブレダでは、犬やウサギを殺して疫病を防いだが、犬の肉の売買が行われた。
やがて、燃料や食料の値段が上がり始めたのだ。
ブレダの包囲網は功を奏し、春になった時点ではもはや、麦の備蓄は8月までしか持たないことが明らかになった。
この時に、ブレダに終末のベルが鳴り響いたとされる。
ブレダは、英国との連携を模索するなどしたが、もはや、状況は、戦場に向かうラマンチャのようであった。
スピノラがブレダの皆殺しを決意したのはこの時であった。
ブレダでは、もはや食料をめぐって、動く動物は何でも食料にされたし、給与の支払いが滞った兵士の間で窃盗が横行し、盗品を給与代わりにする者もあらわれた。
ブレダで病気にかかりハーグへ脱出したモーリス将軍は、死の病床で「ブレダはまだ大丈夫か」と言って死んだ。
最後にブレダに残されたのがナッソー将軍であった。


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【つづく】
平行四辺形は支配と従属という意味だ。
「私はあなたのもの」

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