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Foreign Affairs

  • CFR: フォーリンアフェアーズ英語版

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2011年11月12日 (土)

フォーリンアフェアーズ英語版~ダイジェストその11

「ヨーロッパの1848年と、アラブの2011年」
民衆は抑圧的な体制を打倒し、自由や平等を志向しても、破壊のあとに何が待っているかは分からないものだ。ヨーロッパではナポレオンがヨーロッパを征服し「能力のある奴は官吏に登用する」という発想を広めた。ナポレオンが退場した後に、ふたたびヨーロッパは抑圧的な体制に戻った。1840年代にヨーロッパ経済が停滞したため、民衆は再び動き始めた。「1848年」の登場だ。この時民衆はフランス革命を思い出していた。ナポレオンの甥がナポレオン三世として抜群の知名度を誇り、選挙でフランス共和国の大統領に選ばれた。また、オーストリア帝国ではメッテルニヒが民衆の蜂起に遭いその地位を失っている。プロイセンでこれを見ていたのがビスマルクだった。彼は「民衆の支持のない国王はもはやいかなる国も統治できない」と考えたのだ。また、治安の維持を路地裏まで保証しないと権力は維持できないと痛感したのだ。統治が民衆の利益にならないのならもはや体制は保証されないということを学習した。1850年以降ヨーロッパは経済が発展した。これがビスマルクを権力者の地位にまで高めている。民衆が革命で志向する「自由」「平等」をどのように具体的に画を描くかは、いろんな事例を学習しなければわからないし、
今のアラブの指導者は「ヨーロッパの1848年のデータ」の学習すら求められている。それが国家統治の技術となるのだ。
フォーリンアフェアーズ「1848年と2011年」

「アメリカがイランを攻撃する可能性」
アメリカがイランの核保有をどれだけ深刻に受け止めているかが明らかになっている。イランが核をもてば、国力は明らかに充実する。さらに、ライバル国家であるサウジアラビアもパキスタンの支援を得て核保有に踏み切るのは明らかだとされる。このことから、アメリカがイランの核施設を攻撃する可能性が浮上した。軍事的には「失敗する可能性が強い」とも言われ、世界経済へのダメージも生じる。しかし、もし成功するのならアメリカの世界戦略の見通しはきわめてよくなるのだ。
フォーリンアフェアーズ「イラン攻撃の時」

「TPP~フォーリンアフェアーズの分析」
TPPは、現在、オーストラリア・ブルネイ・チリ・マレーシア・ニュージーランド・ペルー・シンガポール・アメリカ合衆国・ベトナムで話し合われている。このメンバーで「10年以内の関税ゼロ」などが話し合われ、知的財産の問題や、国営のビジネスをどう組み込んでいくか、投資の問題を詰めている段階だ。しかし、これらのメンバーの最大の関心事が「日本はどう動くのか」という問題だ。このメンバーを見ればわかるように、「アメリカ以外は大したメンバーではない」ということだ。これに日本が入ればTPPの貿易の規模は3倍にも4倍にもなる。アメリカはこのため、韓国とFTAを締結した。日本に「ハイテク製品を日本ではなく韓国に求める」という圧力を加えたのだ。「日本の農産物へも配慮する」というメッセージも伝えられている。アメリカはすでに、アジア諸国の貿易圏が巨大化するのを見越しており、中国も「中国こそが巨大な国であり、他の国は小さい。それだけの話だ」と語っている。日本は、中国・韓国をにらみながらも、TPPに日本を高く売りつけるタイミングを見ているのだ。
フォーリンアフェアーズ「TPPと中国の膨張」

「エイズから解放された世代へ」
エイズに関する国際社会の取り組みのポイントは、死亡者数よりも新たな感染者数を低い数字にする、ということに尽きる。ところが、2010年に、エイズによる死亡者は180万人であるのに対して、新たな感染者は270万人だった。今までののエイズ研究は、どのように治療するかという点に多額の資金が投入されていた。しかし、感染者数は増え続けているのが現状で、もし、死亡者数よりも新たな感染者数が低い数字になれば、やがてはエイズから自由になれる世代が来ることを統計的には意味する。そのため、死亡者数>新たな感染者数という時代が来たら、エイズ政策が国際社会においても個人レベルにおいても一大転換点を迎えるとされる。今はこの数字に注目することが必要なのだ。
フォーリンアフェアーズ「エイズから解放された世代へ」

「なぜケニアはソマリアに侵攻したのか」
ソマリアで飢饉が起き、ケニアが2千名の兵を送り込んだ。ケニアの兵はよく訓練されており、有力な政治家とのつながりが軍人にあるとされる。しかし、ケニアはアフリカでは「平和の孤島」であり、ソマリアが犯罪の温床になってしまうことから兵を送ったのだ。コンゴやウガンダのように「軍が主導する」国家ではないが、政治もあまり信頼されていないのがケニアの特徴だとされる。
「ソマリアの飢饉」
アフリカでここ60年で最悪の干ばつが襲ったが、ソマリアでの飢饉は政治システムの機能不全から由来する人災だとも言われ、放っておけば750万人が死亡するとされた。アメリカは、この国が周辺国に助けを求めたことをむしろチャンスと考えたのだ。テロの温床であるこの国を改革するためには「助ける」という作業が必要になる。そのために、アメリカはこの飢饉を機に、ソマリアの体制が好ましいものになることを望んでいるのだ。

「ユーロの失敗」
1999年に立ちあがったヨーロッパの通貨統合「ユーロ」は10年と少し経過時点で失敗が明らかになった。あまりにも広大な地域を包摂したことが理由であり、財政赤字だけでなく、いろんな国が貿易赤字の問題を抱えた。さらに、フランスやドイツのような豊かな国が、ギリシャやイタリアに対して独裁的にふるまうようになったのだ。
これらの原点は、スエズ動乱の際に、西ドイツの首相アデナウアーが「もはや我々はアメリカには勝てないが、ヨーロッパが一つになるという道が生まれた」といったことに起源をもつ。政治的な動機はいまだ失われていない。EUはあくまでも政治目的であり、通貨統合の失敗はただちにはEUの失敗を意味しないと言える。
フォーリンアフェアーズ「ユーロの失敗」

「通貨の崩壊」
世界各国の外貨準備高の9割をドルとユーロが占め、外国為替市場の7割を占めている。しかし、ユーロの失敗は周知であろうし、ドルも昨年夏に、アメリカ国債の償還が政府の政策で簡単に左右されてしまうことが明らかになった。このことから、ロシアのプーチンは「アメリカは、ドルの世界独占と経済のグローバル化に寄生している」と表現している。
フォーリンアフェアーズ「通貨の崩壊」

「経済格差は経済にどのようにダメージを与えるか」
19世紀の社会主義思想を洗練させたのはまさに「経済格差」の存在だった。現在においては、経済格差は「財政赤字」「経済成長の鈍化」をもたらすことが指摘されている。経済格差による財政赤字というのは、金持ちが貯蓄に回る一方で、貧困層が借金と消費を行うことから、クレジット不安が起きることがあり、財政出動が必要になるという構図だ。また、経済格差による経済成長の鈍化というのは統計的にデータがとれており、「経済の健康度」が悪化した時に経済成長は鈍る効果があるようだ。だが、これらの明確な効果は認められるものの、「格差是正」を政治の側が政策として明確にしていいとは限らない。人間がエネルギーを使うためには動機があり、その動機によって経済格差がもたらされているのなら、その自然な人間活動を抑制するべきではない。しかし、貧しい人々にチャンスを与え続けるという発想は忘れてはならない。
フォーリンアフェアーズ「経済格差は経済にどのようにダメージを与えるか」

「シリアの今だ止まらぬ暴動」
春に起きたアラブの暴動が、シリアでは年を越してしまったのだ。死者はすでに6千名を超えた。フランスは「人道的回廊」という名の支援物資を送ったし、国境を接するトルコはシリア北部に「セーフゾーン」と呼ばれる緩衝地帯を設定した。国連も医療などの支援を行っている。アメリカはこれらへの介入を検討している段階だ。問題は、反体制側が部族対立などで一枚岩ではないことだ。シリア国民評議会(SNC)が何らかの統一を果たして、周辺国の承認を得ることが求められるが、それは容易なことではない。アサド大統領は、アメリカも「すでに死に体である」と言っており、現在のシリアは間違いなく体制移行期に位置すると言っていい。
フォーリンアフェアーズ「シリアのいまだ止まらぬ暴動」

「シリア~中東におけるロシア最後の友人」
ロシアは今のアサド大統領の父が冷戦時代にロシア側に属したことから友人関係が始まっている。しかし、現在は、武器の売却などの経済の取引においては「ロシアにとってもはやシリアに魅力はない」と考え始めたのだ。そのシリアで今暴動が起きている。シーア派の政権でありながら、民衆の多くはスンニ派である。これはバーレーンとは逆の構図だ。これがシーア派の庇護者を任じるイランとの関係も構築する。ロシアは、「イスラムとの付き合い方を間違えると、コーカサス山脈の向こう側の領土の政治にかかわる」と見ていて、安易にシリアを切ることはできないのだ。ロシアには、いまだにアメリカの動向を常に重視している連中がいて、アメリカや国連は「戦争の前に必ずノーフライゾーン(飛行禁止区域)を設定している」ということをロシアは学習している。そのため、ロシアは「アメリカがリビアにやったことをシリアにもやるのではないか」ということを懸念し、事態を見守っているところである。
フォーリンアフェアーズ「シリア~中東におけるロシア最後の友人」






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