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2011年8月11日 (木)

パースの記号論~スタンフォード哲学百科事典

記号論とは、意味や表現、参照などの説明をする学問である。パースは「私は他の学問分野はほとんど知らないが記号論にだけは傾注した」と語っている。パースは1860年から1910年まで本を出版したが、彼の議論が現在の記号論の基盤を作っている。もちろん、それ以前にも記号論は長い伝統をもつものなのだが、パースの研究を抜きには語れない学問である。
記号論の基本構造を説明することからこの論稿を始めたい。パースは記号論に関しては様々な定義を試みているが、代表的なものは、「記号とは、対象と呼ばれる他のものによって定義され、その定義が、解釈という形で人々に影響を与えるものである。対象→定義→記号→人々に影響を与える(解釈)というものだ」と定義した。これがこの論稿の議論の基盤となる。つまり、記号論は「記号」「対象」「解釈」の三つから構成される。記号とは場合によっては「文字」であり「人の声」であったり、「煙」が火という対象の記号となるのだ。ここでは「解釈」が「対象」と「記号」の関係を決めるのであり、「記号」がどのように解釈されるかが問題であることから、記号論の核心は記号ではなく解釈なのである。英語では記号は「サイン」と呼ばれるが、当然、スポーツでも大事なのはサインの解釈であろう。最近のプロ野球では「サイン」を用いておらず、「特殊な伝達方法」を用いていて守秘義務が選手にかけられているとされる。余談であるが。
パースによれば、記号というのは何かを特定するものであるが、「記号」とその「表現物」と「表現」、そしてそれらの「基盤」から構成されるものと考えた。そして、記号には「記号の器」があるとされ、その記号の器は粗削りのまま対象物を表現するのとどまり、すべての表現物の詳細を表現するわけではないとした。「対象」というのが記号を定めるという仕組みだが、対象のすべての特徴が記号化できるわけではない。ある側面を特定して記号化しているのだ。その「ある側面」は解釈に委ねられている。対象の持つ思想が記号の持つパラメーターにうまく表現されなければならない。対象の持つ特徴が記号化するうえで重要な意味を持つのだ。ボクシング中継で実況が、「左!」というのと「左アッパー」というのでは対象の切り分け方が異なる。より適切に、何を記号化したらいいのかを考えなければならないのだ。記号と対象の関係は、対象のより洗練された理解によって、解釈が発展し、記号がより精緻化される関係にある。それによって我々の理解もより向上するのだ。対象の特徴を深く理解し、その特徴を記号の器にうまく乗せることが大事なのだ。パースはこれらの研究を主に3つの時期に分けて研究を深めている。
以下、その3つの時期について記述していきたい。
「パースの初期の研究」
パースは、記号が解釈によって対象物を表現するという構造は、解釈というものの果たす機能から、自然と「記号がより洗練されて高度になる」と考えたのだ。この高度化は無限のプロセスをたどるのではないかと考えた。これが彼の初期の問題意識であり、当然、批判も浴びた。しかし、彼の記号論の研究のキャリアはここから始まったのだ。
【つづく】
「パースの記号論」スタンフォード哲学百科事典


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