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2010年11月14日 (日)

過払い金返還請求権の理屈

もう過去の話になりつつあるが、貸金残高14兆円を誇る消費者金融業界から、実に2・3兆円も「取り戻した」のが過払い金返還請求だった。弁護士・司法書士がどれほど潤ったかは想像に難くない。その背景にある法律に関して話したい。マニュアル形式にしてみました。あとは細かい判例の知識が必要ですが。
「過払い金返還請求の法律」
法律面
利息制限法」で民事上高金利を規制する。
元本が10万円未満で年20%
元本が10万円以上100万円未満では年18%
元本が100万円以上の場合は年15%を超える利息の契約は、その超過部分を無効とする。
出資取締法」で刑事上高金利を規制する。
一般的には年109.5%
業として行う場合は年29.2%を超える割合で契約をした貸主は「5年以下の懲役若しくは1000万円以下の罰金に処し、またはこれを併科」する。
考察:この2つの法律を見てもらいたい。民事上違法(黒)でも、刑事上は違法でない(白)の領域 が存在する。これを「グレーゾーン金利」と呼ぶ。これを業界は「たまたま生じた隙間」であるとはとらえていない。多くの貸金業者は、利息制限法の存在にもかかわらず、刑罰を課されなければ 問題ないという認識のもと、グレーゾーン金利での営業を継続している。つまり、この利息での金銭の貸付のほうがむしろあたりまえなのだ。
判例
昭和39年最高裁大法廷判決:過払い利息の元本への充当を認める
昭和43年最高裁大法廷判決:元本に充当してなお過払い金が残る場合に返還を認めた。
ふたたび法律面
貸金業法」(昭和58年成立)
みなし弁済」(貸金業法43条)が認められ、②の判例法理を立法で否定。
「債務者が利息として任意に支払った」(債務者は利息の支払に充当されることを認識し、自己の自由な意思により支払えばよく、制限超過・契約無効を認識している必要はない:最高裁平成二年)
「みなし弁済」の要件として
「17条書面」・・契約締結時に交付義務のある書面
「18条書面」・・弁済受領時に交付義務のある書面の交付が求められる。
ふたたび判例
最近の一連の最高裁判決は、上に述べた昭和39・43年の両最高裁判決で確立された判例法理を覆した貸金業法43条の適用要件を厳格に解している。このときの一連の判例を正確に理解することが弁護士・司法書士に莫大な富をもたらした。
法学教室2006年6月号・尾島茂樹

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