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2010年9月 2日 (木)

ボクシングを楽しむ視点

昔、NHK教育で「ボクシング講座」があったのだが、ピンポン球を投げてかわしたり、一本のゴムひもをかいくぐりながら前進するという練習法を公開していた。一応、理にかなった練習ではあるが、ボクシングの基本はそういうものではない。
「左腕を目いっぱい伸ばしてみな」
「これがお前のボクシングワールドだと思え」
これが、初心者に与えるべき指導法だ。あとはひたすら練習あるのみだ。一応、ひたすらジャブのワールドの訓練をするのだが、本来利き腕の右ストレートは初心者も楽に打てる。それでジャブをフォローする力は自然に存在することになる。そこから「左フック」を覚える。左フックは、シャドウボクシングやサンドバッグで、胸と肩を接続する筋肉の「ひっかかり」を利用するのだが、その筋肉を作らないといけない。一度ひっかかりの筋肉が出来ると、「魔力」のように左フックに取り付かれる。左フックとどう付き合うかがオーソドックススタイルのボクサーの課題となる。さらに右ストレートを磨き上げる作業を怠るボクサーもいる。
そのあと「左アッパー」を覚える。左フックの場合は、左ひざをちょっと前に出して横(内側)に倒すが、左アッパーの場合は、左ひざをいきなり横(内側)に倒す。パンチは基本的にシャドーボクシングで覚えるのだ。リズムに乗ってちょこまか手を出す練習をするのではなく、「一発一発のパンチと向きあう」訓練だ。同じパンチを延々と繰り返すシャドーボクシングの存在を知らないといけない。
次の課題が「ボディーへの左アッパー」だ。この動きは、人間の日常生活に存在しない動きなのだ。「左腕を水平に倒して、前に押し出す」のがボディーへの左アッパーだ。最初はアホみたいに「押し出す」作業を繰り返す。いつしかそれが「強打」に化けるのだ。「肝臓を狙う」パンチはこのパンチのことを主に指している。
基本哲学は以上だ。あとは、右フック・右アッパー・ボディ攻撃をいろいろ研究する。攻撃パターンが多いほど、相手の防御は萎縮する。各パンチをどのように組み合わせたらいいかも研究する。それぞれの組み合わせで体重移動も異なる。体で覚えるしかないから、「コンビネーションブローを組む」攻撃が存在する。
腕を一直線に伸ばして、思い切りふってみればいい。これが「ロングフック」の原型だ。ロングフックも手をほとんど伸ばした状態のものを「スイング」と呼ぶのだ。「スイング」が撃てれば「ショートフック」も撃てる。大は小を兼ねるというやつだ。
左フックと左アッパーは同系統のパンチだ。左フックの方がややエネルギーを使う。そのため、左フックからやや「格下げ」して、左アッパーとの中間をとって、斜めに打ち上げるパンチがある。「はじめの一歩」では確か「ガゼルパンチ」と呼ばれていたし、アメリカで「スマッシュ」と呼ばれたこともある。アマチュアの世界では「ジョイント」と呼ぶ昔の専門家もいた。このことを考えると、左フックと左アッパーの間には「境界がない」ことがわかり、どの角度からでも撃てることがわかるのだ。
昔、大和武士というボクサーが、相手が頭を低くしてくるので「どこを撃っていいか分からない」と言って反則を繰り返したことがある。頭を低くしてくるボクサーはアッパーの格好の餌食なのだ。国内王者クラスだとこのアッパーの技術を知らない人もいるのだ。基礎体力トレーニングはずば抜けていても、技術論では国内はたいしたことないのだ。
カウンターというのは、一番分かりやすいのが「フットボールのたとえ」だろう。フットボールでは、攻撃する権利を持ったチームがオフェンダーの陣形を取り、守る方がディフェンダーの陣形を取る。もちろん選手の入れ替えがあるのだ。ところが、カウンターは「攻撃モードに入っている相手に攻撃を仕掛ける」ことだ。つまり、防御が完全に崩壊する瞬間を狙うのだ。これが「カウンター」だと思って欲しい。ボクシングには「攻撃する権利」も「防御する権利」も自由に存在する。双方が「攻撃」を選択した瞬間にカウンターが生まれるのだ。長谷川穂積は「カウンターには20~30種類ある」と言っていたが、世界王者クラスでは「攻撃対攻撃」にそのくらいの数のパターンを想定していたようだ。

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