最近のトラックバック

2019年11月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
無料ブログはココログ

Foreign Affairs

  • CFR: フォーリンアフェアーズ英語版

« 会計監査 | トップページ | ゼロ式戦闘機 »

2010年9月18日 (土)

米韓の急接近~普天間基地をめぐって

7月25日に、朝鮮半島に近い日本海で米韓合同軍事演習「不屈の意思」が始まった。米原子力空母ジョージ・ワシントン、イージス駆逐艦ジョン・S・マケインを始め、ロサンゼルス級原子力潜水艦など、米韓両軍の主力艦二十隻以上、さらに朝鮮半島での演習は初参加になる最新鋭のF22ステルス戦闘機を含む軍用機二百機以上が集結、米韓両軍兵士8千人が参加した。今回の演習は、今年3月に起きた北朝鮮による韓国の哨戒艦撃沈事件を受けたものだ。この軍事演習は過去最大規模だ。北朝鮮は「核」を持ち出して反発し、中国も独自に軍事演習を行った。演習に先立つ7月21日に、米韓初の外務・防衛閣僚の「2+2」の会合が行われている。これまで東アジアでアメリカと「2+2」を行ったのは日本しかない。これは、米韓関係が眼前の北朝鮮への圧力という意味だけでなく、東アジア地域全体の安全保障における新たな機軸とすることを内外に示したものである。米韓の接近は、オバマと李明博の個人的親密さに負うところが大きい。2012年4月にアメリカが韓国に移管することが決まっていた戦時統制権を、李明博は2015年12月まで延期することにしたのだ。6月のトロントサミットでのことである。日米関係は「コーナーストーン」と呼ばれ、米韓関係は「リンチピン」と呼ばれる。日米関係の方が重みがあることを意味する。しかし、トロントサミットで李明博は、「普天間の韓国移設」を持ち出していたのだ。これは日米同盟の根幹を揺るがしかねないきわめて高度な政治的・軍事的問題だったのだ。このことはホワイトハウスでも緘口令が敷かれた。オバマ大統領は、有言実行のともなう指導者を好むとされている。朝鮮半島有事を念頭に置いた米韓軍事同盟と異なり、日米同盟はアジア太平洋地域全体の安全保障を担う、より戦略的なものだ。台湾海峡を含む中国の軍事的台頭をも意識しているからこそ、韓国への普天間基地移設という選択肢はアジア太平洋地域全体に影響をあたえる。実際に、アジア諸国では不安定な日米同盟の弱体化を懸念する声が大きい。「コーナーストーン」と「リンチピン」が入れ替わるようなことはわが国にとってあってはならないことなのだ。
文藝春秋2010年9月号大城俊道

« 会計監査 | トップページ | ゼロ式戦闘機 »

文藝春秋」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 米韓の急接近~普天間基地をめぐって:

« 会計監査 | トップページ | ゼロ式戦闘機 »