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Foreign Affairs

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2010年3月11日 (木)

ニクソンショック!

1929年にアメリカは金融恐慌に襲われたが、これを脱したのは決してニューディール政策によるものではなく、第二次世界大戦による大戦特需によるものであるとされる。いわば軍需産業への公的資金投入だった。「軍事ケインズ主義」と言ってもいいだろう。このアメリカの「軍事ケインズ主義」は戦後も冷戦構造がそれを支えた。しかし、軍事部門への技術や知識の投入が一般の製造業を弱めた。また、ベトナム戦争で「軍事ケインズ主義」が破綻し、アメリカは巨額の財政赤字に陥った。だが、アメリカのドルが基軸通貨であったことが強みになった。他国の資金がアメリカの金融市場に流れ込んで、それを外国の製造業に投資することが可能となったのだ。アメリカの基軸通貨は金の保有を背景にしていたが、これはブレトンウッズ体制と連動していた。しかし、巨額の軍事費・社会保障費の捻出のために、財政出動の制約を外したのが、1971年の金兌換停止(ニクソンショック)であり、1973年に変動相場制に移行した。ブレトンウッズ体制の終焉は、ドルの基軸通貨としての根拠を失わせかねなかったが、原油取引をドル建て決済にすることに成功し、巨大な「ユーロダラー市場」が形成されたことでその地位を守った。アメリカが高金利政策さえ維持すれば、ドルがアメリカに還流し、資本収支の黒字が保てたのである。
1960~70年代のアメリカ製造業の衰退は、「軍事ケインズ主義」も背景にあるが、日本が護送船団方式によって、銀行の融資で大企業や中小企業を育成したことも挙げられる。アメリカは株や債権によって企業が資金調達していたので、投資者が短期的利益を追求し、株・債権の転売を繰り返すので、長期的な視野に立った経営が難しかったといわれる。
ジュリスト2009年5月1・15日合併号「今、政府の存在意義は」中島徹

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