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2010年3月11日 (木)

日本の海洋権益保護

国連海洋法条約(UNCLOS)の時代になり、また冷戦終結後の影響もあり、日本の周辺の海では様々な問題が生じるようになった。北朝鮮のミサイル問題や、不審船問題、万景峰号の入港問題、沖ノ鳥島周辺での中国調査船の特異行動、中国潜水艦の沖縄周辺の潜没通行、さらに中国による東シナ海のガス田開発、尖閣列島周辺への台湾漁船や中国調査船の乗り入れ・徘徊、マラッカ・シンガポール海峡における海賊、ナホトカ号事件(1997年)のような海洋汚染、調査捕鯨船へのNGOによる襲撃、9・11事件に触発された海上テロ、サブ・スタンダード船や放置座礁船の処理、などが日本の海上警備当局が抱える問題である。主な箇所を説明しよう。
韓国との大陸棚協定
1974年締結・1978年発効。北部協定においては竹島問題を回避し、南部大陸棚協定の共同開発区域は、韓国の自然延長の主張を入れて、中間線から日本側に設定された。また、漁業暫定措置法(1977年)では、旧ソ連の200海里水域設定に対抗して、旧ソ連の日本沿岸での漁獲を規制したが、それまで日中韓の漁船が入会って操業していた西日本の海域には200海里水域を設定せず、また、中韓の漁船については暫定措置法の適用から除外している。日中韓の間では排他的経済水域の境界画定はなされていないのだ。
北朝鮮の不審船
領海あるいは排他的経済水域(EEZ)を徘徊する漁船を装った北朝鮮の工作船に対して、漁業法・EEZ法に基づいて立ち入り検査を行うために停船命令を発するものの、それら船舶が検査を拒否して逃亡するのを追跡した事例が、不審船問題である。東シナ海では銃撃戦となり不審船が沈没している。不審船は漁船を装って領海またはEEZを徘徊しているがゆえに「違法操業漁船」ではなく「不審船」と呼ばれたことからすれば、これを漁業法上の検査忌避で追跡することが適当であるかという議論も生じた。のちに、「領海などにおける外国の船舶の航行に関する法律」が制定されたひとつの理由でもある。なお、教科書では「密漁船を沈没させることは過剰性を帯び違法」とされていたが、漁業法では対応しきれないのはこの点になってしまったのではないかと私は推測している。
中国調査船の特異行動
中国調査船が沖ノ鳥島周辺に設定されたEEZについて、岩はEEZを持たないのではないかとして、その効力を争うために周辺海域において調査船による調査を日本の同意を得ずに実施したことを言う。EEZの海洋科学調査については沿岸国の同意が必要である。軍事調査については明文の規定はないが、中国は自国周辺のEEZについても、軍事調査を実施する場合には沿岸国の同意を要求している。日本は軍事調査であれば同意を要求しないが、中国調査船の調査が、軍事調査であるか海洋科学調査であるかが明示されないため「特異行動」と呼んで中国に対して抗議を行っている。
ジュリスト2009年10月15日号「日本における海洋法~海洋権益保護と国際協力のイニシアティブ」

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