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2010年3月24日 (水)

自動車ローン

先日、参考資料として横浜銀行から各種ローンのパンフレットを持ってきたのだが、基本は「耐久消費財」「「非消費財」に分類すると分かりやすい。耐久消費財の具体例としては自動車が挙げられる。つまり、はまぎんで言うと「マイカーローン」だ。自動車を買うのにせっせと生活を節約してお金をためるよりも、5年程度のローンを組んで、自動車の便益を享受しながらローンを払い続けた方が合理的だ。マーカーローンはそういう発想だ。では、非消費財の具体例としては住宅が挙げられるであろう。しかし、住宅は安くても数千万円するものであり、20~35年という長期のローンを組まなければならないので、信販会社には対応できない。住宅には土地の市場価格が磨耗しなかったり、建物も長期の使用に耐えうることや、便益を享受しながらローンを払うことができる。適正に担保を設定すれば銀行としても貸し付けても安全だ。住宅ローンは主に銀行や、住宅金融支援機構が貸し付けている。
証券化の歴史は土地に始まり土地に終わるといわれているが、自動車ローンの証券化が土地の証券化の理解の前提として分かりやすいと思われる。アメリカの自動車産業はビッグスリー(GM,フォード、クライスラー)が君臨していたが、80年代以降燃費の安い日本車の輸出攻勢に押されたのは周知だろう。クライスラーは破綻の危機に瀕したほどだ。そんな中で、ビッグスリーは頭を使ったのだ。自動車はメーカーからディーラーに卸し、さらに販売店に卸すが、すべての過程で決済は関連子会社のファイナンス企業がやっていた。そのため、車の販売はディーラーに卸した台数であるとされながらも、実際にお金が入ってくるのは5~6年もあとになっていたのだ。ビッグスリーは、顧客の自動車ローンに注目した。膨大な顧客への売掛債権を抱えていたのだ。それを、全部、SPC(特別目的会社)に譲渡し、そのSPCが社債を発行する。この「社債」のことを「証券化」したと表現していたのだ。しかし、車を買った人の3%が金を払わないことから、貸し倒れ率0.5%というトリプルAの格付けを得る工夫が必要となった。そこに何らかの担保を与えて、そのSPCの社債(証券)にトリプルAの格付けを与えた。具体的にはすべての社債をトリプルAにすることにはこだわらず、優先劣後関係を設けたり、少し多めにSPCに債権を譲渡したりしたそうだ。結局、80年代にクライスラー社の救世主となったリー・アイアコッカも、このような研究に秀でた人だったのかもしれない。
法学教室2009年10月号「金融と法」大垣尚司

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