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2010年3月15日 (月)

腎不全~病院の広報紙がわかりやすい

病院でパンフレットをもらってきた。林文子横浜市長と木村健次郎聖マリアンナ医大教授の「腎不全」に関する座談会だ。
腎臓とは何であろうか。人間が生きていくうえで必要な水分・塩分など、さまざまな物質の調節を行い、細胞周辺の環境を整える役割を果たしている、と説明される。何も考えずに飲んだり食べたりできるのは腎臓が黙々と働いているからだ。機能が低下したら食事療法をする。しかし、自覚症状はないのだ。血清クレアチニン検査で機能低下が分かる。さらに悪化すると、食欲不振や貧血・むくみ、さらには肺や心臓の周辺に水がたまる。生命維持のために人工透析や腎移植が必要となるのだ。
現在、約29万人が透析を受けていて、毎年一万人が増え、2万5千人が亡くなっている。尿たんぱくや、糸球体濾過量で診断される慢性腎臓病の人は、腎不全になるだけではない。脳卒中・狭心症・心筋梗塞などを発症しやすい。慢性腎臓病の危険因子は、高血圧、糖尿病、高脂血症、肥満、喫煙、加齢などがある。まずは糖尿病や高血圧にならないように生活習慣を組み立てることが肝要だ。腎臓は「物言わぬ臓器」だ。腎機能は加齢とともに低下していく。「腎年齢」を把握することや、尿たんぱくに注意することが必要だ。簡単なことが案外重要なのだ。慢性腎臓病の患者は1300万人いるとされているが、透析を受けている人は29万人だ。末期腎不全になると、透析療法や腎移植が必要になる。透析療法には「血液透析」「腹膜透析」がある。
血液透析・・機器を使って身体の外で血液をきれいにする。治療中はテレビを見たりすることは出来るが、動き回ることはできない。通常週3回、1回の透析時間は4時間程度で96%の人がこれをやる。
腹膜透析・・自分の腹膜を利用して血液をきれいにする。自宅や職場で患者本人または介助者が透析液のバッグの交換をする。交換は1日数回。これを月に1~2回程度行う。4%の人がこれをやっている。
末期腎不全の唯一の根治療法は腎移植である。生きている人から提供してもらうか、亡くなった人(脳死を含む)の腎臓を移植する献体移植の2つの方法がある。生体腎移植は腎臓が二つあることから主に血縁者からの片方の移植を行ってきたが、最近では免疫抑制療法の進歩により、異なる血液型での組み合わせでも腎移植が可能になっている。移植を受けるためには、日本臓器移植ネットワークへの登録が必要だが、ドナー不足は深刻だ。日本では2006年に1136例(生体腎移植939例、献腎移植は182例、脳死下腎移植は15例)が実施されているが、その数はアメリカの1割にも満たない。ドナーを増やすためのさまざまなプログラムがなされている。なお、透析を始める人の6割が65歳以上とされ、医療費も勘案すると、自らの死生観と関わることになる。そのため、「事前指示書」というのを残すことが推奨されている。自分の判断を記したり、判断する人を指定しておくのだ。
精度の高い情報は病院などの広報紙が案外役に立つ。横浜市長の「行政の対応」がどのように行われているかも書かれている。病院勤務経験のある職員、救急救命士、区職員などを病院に派遣して行政需要を拾っている。そうやって「健康横浜21」を作成しているのだ。本来、政策立案とはこのように行われる。外から「公約」を掲げる筋の問題ではないのだ。
参考:神奈川新聞2009年12月15日(14)。日本腎臓財団「CKDをご存知ですか?」
注)「CKD」とは「Chronic Kidney Disease」の略で、「慢性腎臓病」と訳され、最近、医療関係者の間で多く使われるようになったそうです。
なお、脳死下での移植用臓器の摘出を行うことが可能なのは「4類型」の施設だとされる。
・大学付属病院
・日本救急医学会指導医指定施設
・日本脳神経外科学会専門医訓練施設(A項)
・救命救急センター
で、平成20年現在、計474施設あり、そのうち338施設が「体制が整っている」と回答している。最初の脳死判断から、臓器摘出まで、2日間かかるとされるが、詳細を書いてみよう。
①臨床的脳死診断終了平均所要時間(3時間22分) ②第一報受信(6時間02分) ③コーディネーターによる家族への説明(5時間42分) ④家族の承諾(3時間13分) ⑤第一回法的脳死判定開始(2時間49分) ⑥第一回法的脳死判定終了(6時間26分) ⑦第二回法的脳死判定開始(2時間21分) ⑧第二回法的脳死判定終了(1時間08分) ⑨意思確認開始(12時間18分) ⑩摘出手術開始(1時間20分) ⑪大動脈遮断(2時間08分) ⑫摘出手術終了・退室
臨床的脳死診断終了~摘出手術終了・退室まで「45時間14分」
死亡した病院から、移植設備が整っている病院への患者の「転送」は行っていないようだ。今まで「救命」する方向で医療行為を行っていたのに、脳死になったら「移植」の方向に方針転換をすることから、同一チームがこれらを担当することは困難で、「別の部屋でコーディネーターが」家族と話をするようだ。まったくベクトルが変わってしまうのだ。家族が詳しい話を求めたら「臓器移植ネットワークシステム」とも連携をする。そのときの感情で移植を拒んでも、のちに3分の1の人が後悔しているという統計もあるそうだ。
ジュリスト2010年2月1日号「特集2・臓器移植法改正」

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