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2010年3月20日 (土)

2009年のヘラルドトリビューン記事・回顧

ヘラルドトリビューン紙は、ヘラルド朝日とも呼ばれ、朝日新聞とニューヨークタイムズ紙が提携した英字新聞だ。昨年一年間で、たまに購入しては情報を整理していた。私の翻訳(要約)なので、情報精度は粗いかもしれないが、一応ブログに上げようと思います。
2009年1月19日付
ミャンマーの政治犯収容所の惨状を全米メディアに伝えることに成功した活動の記事があった。政治犯収容所で、まずは収容された政治犯はブロックで出来たでこぼこの床を自分でヤスリで平らにならす作業をやらされるそうだ。本当にまっ平らな部屋で眠りたい奴は看守を買収するしかないらしい。ある政治犯は結核で声が出なくなり、看守に結核であることを伝えるためにコップに少しずつ咳に混じって出てくる血をためて看守に手渡したそうだ。タイの方からミャンマーの政治犯に物資を送っている連中も所詮は政治犯の家族からの金目当てだと言っていた。タイとミャンマーの間には犯罪人引渡し条約みたいなのがないのだろうか。タイに逃げこめばミャンマーは一切手出しが出来ないそうだ。
2009年2月9日付
オバマ政権の、金融機関等への公的資金投入が行われているが、銀行が公的資金を得て他銀行の買収をしたり、剰余金としてため込んだりしているケースがあり、不良資産救済計画がうまく機能しているのか検証が求められている。フレディマックやファニーメイが国有化されたが、住宅ローンが払えなくて住宅を失うことがないように、公的資金で利率の低いローンに切り替えさせたりするそうだ。銀行への公的資金は、新株予約権などを購入することで行われるが、それを議決権のない優先株に切り替えたりする。議決権がないので政府が経営に直接影響を与えることが少ない。あるいは、債務を株式に切り替えたりする(デッドエクイティスワップ)が、この手法は、バランスシートには極めていい影響を与えるが、既存の株主の持ち株比率を下げてしまうという問題があるそうだ。銀行は売却不能な不良債権を適正に評価し公開することが求められているが、かつて日本が抱えていた問題と同じことが論じられている。
2009年2月14日付
米国の国家情報長官である、デニス・ブレア氏が、議会で見解を述べた。アメリカの経済危機は世界の四分の一の国で何らかの体制不安を引き起こしている。日本の経済政策にも政局がらみの影響を及ぼしているのは周知であろう。パキスタンではイスラム原理主義が台頭し、領土の一部が統治機能を失っているとも言われている。アフガニスタンではタリバンや武装組織が勢力を増している。カルザイ政権がカブールを掌握しきれていないことが一因であるとされる。アメリカがもはや世界経済の牽引力とならないのではないかということから、これらのテロ組織が勢いづいている。北朝鮮は核開発や、米国まで届く弾道ミサイルの開発で米国を脅かそうと試みるのは明らかである。イランもあくまでもエネルギー源であるとしつつも核開発を行っている。また、核弾頭を搭載できるミサイル開発に死に物狂いであるとされる。イランとはいずれ政府のハイレベルの交渉が必要となるであろう。
2009年3月2日付
1975年から79年まで続いた、カンボジアのクメールルージュ政権は、ベトナムからの侵略によって終わりを迎えたが、この政権下で170万人が強制労働や拷問や虐殺で死んだとされる。ヘラルドトリビューンでは、当時のクメールルージュのS-21と呼ばれる収容所の刑務官のインタビュー記事が掲載されていた。現在は農場を経営していて、ごく普通の日常を送っているが、当時の同僚にいわせると非常に残虐な一面を見せたという証言もある。鉄パイプで5人ほど殴り殺しただけだと本人は語るが、殺される方も殺す方も当時の政権の被害者だと弁明している。当時の収容所の生き残りも、30年の歳月を経て、もはや怒りの感情も持っていないそうだ。上官が現在公判にかけられているが、部下は今となっては悠々自適の暮らしらしい。
アメリカの「失業率」の数値は分かりませんが、取締役レベルの人が会社をクビになって掃除夫をやったりしている現象があるそうだ。彼らは、生活保護を受けることを潔しとしなかったり、あるいは残された資産を失いたくなかったりして、パートタイムで働いたりしている。かつてのプライドもなにもなくなるそうだ。あるキャリアウーマンは「離婚したときよりも、母を失ったときよりもつらい」と言っている。アメリカでもこのような非正規雇用が170万人いるそうだ。しかし、景気の回復を待って復活を狙っているのだ。
2009年8月22日付
ミャンマーは英国の統治下から独立して60年たつが、いまだに国内全土を制圧していないのだ。英国統治下で支配層にあったカレンがサルウィン川西岸に自治区を設けていたり、中国国境にも別の民族がいたりする。先日、モンスーン気候から黙示の「休戦」が行われていた時に、ミャンマー政府は一気に攻勢をかけ、カレンの自治区を壊滅させた。多くがマラリア蚊のいるジャングルに逃れ、タイ国境を越えて難民となったものは1万人を超えた。だが、これでミャンマー政府がカレンの支配地域を一掃できるかというと懐疑的な見方が多い。しかし、反政府組織の力が徐々に衰えていく方向なのは間違いないようだ。
ヒラリー・ロダム・クリントン米国務長官のインタビュー(国務省7階の長官室にて)民主主義は半数の人間が投票しなければ機能せず、また、教育が施されていなければ識字率が低下し、機能しない。アフリカ訪問で目の当たりにしたのが、これらが女性問題と結びついているということだ。女性問題の解決は歴史的には、経済的地位の向上と、法的・政治的地位の向上が同時進行で行われてきた。プロセスとしてはこれらの手段を併用するのが有効だ。インドは民主化されてから60年経過するが、その経過は驚異的だ。あらゆるカーストや、男女に選挙権を与え、独立して30年後には女性の首相も誕生している。これがインドの経済発展をもたらした。基本的に、すべての人間が「いい仕事」につき「いい収入」を得るのが社会にとって望ましい。これは人間の生活の循環にとって決定的なのだ。それと共に自分の子供を育てるのにも必要なことだ。他方で、国際政治の場を見てみると、急進的な発想をする人はまず女性を排除する。これは普遍的な現象だ。私が訪問したアフリカでも、危険な武器なんかよりも携帯電話を普及させた方がよほど人々に安定をもたらすのではないかとすら思った。日本や、韓国、インドネシア、ラテンアメリカでは女性の指導者は限られている。私も大統領選挙を戦ってみて、あの戦いで少しでも多くの女性に勇気を与え、人生がいい方向にいってくれたのなら望外の喜びなのだ。
カダフィ大佐のクーデターが成功してから来月で40年になる。今のリビアはどんな状況なのであろうか。カダフィ大佐で記憶に深く刻まれているのが、80年代の「ダナ・モス」という政策だ。たとえば、ドイツの商社マンがアメリカ人に電話をするだけでも盗聴されているのが当たり前だったりする状況で、中でも1988年12月の英国ロカビー上空でのパンナム機103便の爆破事件であろう。これはいまだにカダフィ大佐に暗いイメージをもたらしているのだ。リビア政府は結局、ロカビー住民や航空機の乗客に膨大な賠償金を払った。しかし、爆破の実行犯が先日釈放されたのだ。理由は、ガンに罹り、余生を家族と送らせる、というものだった。しかし、遺族の間に不満が残った。カダフィ大佐は、今ではアフリカユニオンの議長も務め、9月には国連総会でも演説するなど、石油資源を背景に国際社会での認知に向かっているが、かつての「テロリスト」の影を引きずっているのだ。
英字新聞になぜか恐山の「イタコ」の話があった。仏教や新興の神道が背景にあるスピリチュアリズムだが、現代の日本ではもはや「見下された」存在だとされる。昨年、3人のイタコがなくなり、今では4人が残るばかりだ。最後のイタコが、40歳の日向井さんだと言われる。イタコは中世は盲目のシャーマニストによって担われたそうだが、本来は火山の元に死者の霊が集まるとされ、1200年前に寺院が建てられた。戦前には100人のイタコがいて、近隣の住民は夏に一晩踊り明かしたこともあったそうだが、親に対する意識や死生観の変化なのだろうと指摘する人もいる。今では3000円の料金で10分間程度の降霊の「儀式」をやるのみである。
先週木曜日(8月20日)に83歳でなくなった金大中元大統領(任期1998-2003)の弔問に北朝鮮使節団6名が訪れた。金氏の遺体は国会がいいだろうということで国会に場所が設置された。韓国統一省の元大臣が使節団を出迎えたが、そのうち6名のうち2名は金正日の側近だとされる。金大中氏の大統領としてのハイライトは2000年7月の南北首脳会談だとされている。使節団は金曜に韓国に到着し、土曜の午前中に帰国する予定だというので、もしこの予定に固執するなら土曜の午後の正式な葬儀には参列しないことになる。使節団は韓国統一省との会談は一切持たない方針だそうだ。
2009年8月27日付
さっき買ってきた英字新聞に、カダフィ大佐の続報があった。カダフィはアフリカンユニオンの議長をつとめていて、究極的には「一つのアフリカ国家に大統領として君臨する」ことを目指している。ロカビー上空でのパンナム機103便爆破事件の「賠償」も、しょせんは「取引」に過ぎなかったのではないかとも言われている。爆破事件の実行犯が保釈されたが、リビアの年配の幹部の歓心を買おうとしてカダフィの息子がイギリスまで迎えにいっている。これは西側諸国に誤ったメッセージを送ったとも言われる。カダフィ大佐はクーデター当初からの「本質」には何の変わりもないという識者もいるのだ。ただし、核を放棄したり、リビアの石油に関心のある西側諸国との妥協が生まれている。
CIAの機密をニューヨークタイムズが暴露した。17ワットの蛍光灯がそれぞれの独房にあり、24時間つけっぱなし。79デシベル以内に保ったノイズを常に鳴らす。41度のお湯に20分間浸からせる。一日1500キロカロリーの食事。8時間は横になれる部屋に入れ、2時間は狭い空間に入れる。専門医は、鼻に水を逆流させるだけでも十分非人道的扱いであるとする。しかし、CIAは「ルールを明確にすることが必要だ」としている。戦場では、後ろ手に縛った捕虜の周りに銃を撃ちまくったりしている実情があるというのだ。非常に興味深い記事だった。
)内容はバラバラですが、機会があったら残りもアップしようと思います。

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