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2010年3月13日 (土)

陸地と大陸棚の帰属

領土というのは国家にとって中心的な要素を占める。しかし、大陸棚は探査および天然資源の開発に限定して沿岸国の主権的行使を認めるものである。
日本は、陸地については、北方四島につきロシアと、竹島につき韓国と、尖閣諸島につき中国と、その帰属につき争いがあるが、尖閣諸島に関してはわが国の立場は「紛争は存在しない」という立場なのだ。大陸棚に関しては、1974年に韓国と2つの協定を結んでいる。中国とは現在協議が進められている。島を含めて陸地は大陸棚を持つことから、大陸棚問題と島の領有が融合してしまったのが尖閣諸島問題だったのだ。領土に関しては①先占、②割譲、③併合、④時効、⑤添付、⑥征服、が権原として認められてきたが、征服は現在、武力行使禁止の原則の成立によって否定されている。1928年に「パルマス島事件」仲裁判決というのがあった。オランダ・アメリカ間で帰属が争われていのだ。さらに1953年に国際司法裁判所で「エンキエ・エクルオ諸島事件」判決があった。フランス・イギリス間の争いだった。これらの判決では、まず伝統的な権原取得が争われたものの、いったん取得した権原を維持するための要件を備えなければ効力を失う、ととらえたのである。裁判所は権原取得とは別に「継続的かつ平穏な現実の支配」による権原の「維持」を新たに抽出し、それに大きな意味を与えたのである。かつて、日本と韓国では「竹島密約」というものが結ばれ、日本は毎年、韓国に抗議をするので、それを黙殺してくれ、という密約があったそうだ。それが金泳三政権で反故にされたことから、中曽根元首相が韓国当局者に文書を探させたものの、当時の担当者が責任逃れのために文書を破棄していたそうだ。文藝春秋2007年9月号に記述がある。いずれにせよ「継続的かつ平穏な現実の支配」という概念において、係争国の黙認または承認は、その「平穏性」を示すものとして重要な意味を持つ。
大陸棚に関しては簡単な記述に留めたい。大陸棚条約6条においては、向かいあう国家間の等距離中間線を引いて、それに関連事情を考慮に入れるとされている。「北海大陸棚事件」において、国際司法裁判所は一般的・抽象的な内容である「衡平原則」(衡平な結果を導くべきだという原則)が国際慣習法上の境界画定原則だと判断した。その後、「チュニジア・リビア大陸棚事件」などで、裁判所は「衡平原則」を適用し、その際には、海岸線の形状・経済的歴史的特性・地質学的特性等を「関連事情」として考慮して境界画定を行うべきだとした。
法学教室2002年3月号「パラダイム国際法~陸地と大陸棚の帰属・領土紛争における『継続的かつ平穏な現実の支配』の意義を中心にして」小寺彰

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