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2010年3月18日 (木)

村上ファンドとライブドア~金融の面から

「村上ファンドは何をやったのか」
基本は、純資産額に比べて株価が割安の企業の買収をやったのだ。しかし、もうちょっと頭を使っている。「小額の自己資金で大きな投資収益を得る」レバレッジドバイアウト(LBO)という手法を使っている。基本的に会社の株は過半数を買えば経営権を握れるし、3分の2を買えば定款を変更できる。3分の2の株式を買い占めて、特別決議を経たうえで子会社にしてしまうことも可能だ。しかし、利益を出すために村上が使った手は、「担保価値の高い非事業資産を担保にしてしまう」「買収予定の株式まで担保にしてしまう」手段でSPC(特別目的会社)がカネをかき集めたのだ。そうして、経営権を握るとSPCと会社を合併させて、価値の高い非事業資産を売却する。この手法で、事業そのものの価値を高めずとも、市場と財務構造に内在する価値を巧妙に顕現化させることで、株式に表章された企業価値を高めることが出来たのである。
ポイントは「SPC」「価値の高い非事業資産」「担保」であることは大体報じられていたと思う。
「ライブドアも資金集めに頭を使った」
ライブドア社が資金集めに使用したのが「転換社債型新株予約権つき社債」の一種であるMSCB(Moving Strike Convertible Bond)である。これは、発行後一定期間経過後に、転換価格をそのときの時価で算定しなおす条項が付いている転換社債型新株予約権つき社債のことである。上方修正・下方修正の両方が考えられるが、一般的には下方修正である。株価が上がれば購入者はキャピタルゲインを得ることができ、株価が下がっても一定の利益が確保できるのだ。MSCBは万が一の安心感を投資家に与えて、低利資金を調達することを意図していたが、ライブドアは上場会社だったので、投資家が意図的に株式を空売りして株価を引き下げれば、既存株主の犠牲の上に巨利を得ることができる。ライブドアでも実際にそのようなことが行われたのではないかということが疑われ、日本証券業協会は2007年にMSCBに関する自主規制を設けている。
法学教室2010年2月号「金融と法」大垣尚司
補足)「空売り
これは、先物取引ではないのだ。空売りしたい人が証券会社の窓口に行って、空売りしたい旨を告げると、証券会社はどこかから株を調達してきてくれる。その株を「借株」して、それを売り払うことを言うのだ。株取引では、株の貸し借り(借株・貸株)というのが技術的には頻繁に用いられる。空売りしている時に、株を借りている(借株)ことから、いつか返さなければならない。そのために一定期間経過後に株を市場から買い戻して株を返すのだ。仕組み的には、オプション取引とは異なる理屈で、借りたものを返すという理屈のようだ。株を貸す(貸株)人も、まとめて取引しているので、誰に貸しているかは個人レベルまでは興味がないらしい。株式市場にはこのような仕組みが間に挟まっている。当然、株の貸し借りには「賃料」が発生する。しかし、株を貸した対価が賃料ではなく、あくまでも有償の契約であることから賃料が生じるとされる。

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