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2010年3月22日 (月)

子供の奪い合い

基本的に、親権者は、子供を自己の監護下におくために親権に基づく「妨害排除請求権」というのを行使できるという法律構成がある。だが、この法律構成のもとではできるだけ子供を「モノ」として扱う発想を排除している。あるドラマで「人身保護請求」によって執行官が家に突入してきて「国家権力」により子供を奪い返された、という話を見たことがあるが、実はそのようなことは人身保護法が成立した昭和23年の翌年に早くも行われていたそうだ。本来、国家による拘束を念頭において作った法律だったのだが法律家も知恵比べだったのだろうか。人身保護請求の場合は「親権・監護権」に基づく必要はなく、子供の幸福という観点から行われる。子供がたとえ「自分の意思」でそこに留まっていたとしても、その「意思」が意味を持つのは9歳~10歳前後を越えてからだといわれる。14歳の家出少女を人身保護請求で取り返すということは出来ないのかもしれない。最近では家庭裁判所の調査官を入れて、経済的な面や、親の愛情、その他の環境を調査して対応したほうがいいとも言われている。なお、人身保護請求ではなく、調査官を入れるという法律構成は家事審判規則に基づく仮処分ということになるそうだ。「この子の7つのお祝いに」という映画で、岸田今日子が子供に「お父様を憎んで・・憎んで・・」と子供に教え込む話があるそうだが、基本は9歳~10歳前後に子供の「意思」というのが考慮に入れられる。なお、別居中の共同親権者である夫が、妻の母が子どもを保育園に送り迎えしている際に、強引に子どもを奪った事件では、実質的にも違法性を阻却する理由はないとして未成年者略取罪が認められた(最判平成17年12月6日第二小法廷決定・刑集59巻10号1901頁)。
この事件では、子どもの婆さんが逃げる男の車にしがみついて振り切られている。
法学教室2009年7月号「家族法~民法を学ぶ」窪田充見

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