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Foreign Affairs

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2010年3月21日 (日)

2009年のヘラルドトリビューン記事・回顧2

2009年8月23日付
「バーナンキFRB議長の二期目の政策」
先日、オバマ大統領はバーナンキの二期目の連邦準備制度理事会議長に任命した。本来、バーナンキはブッシュ前大統領が任命したのだが、バーナンキは民主党への忠誠を誓った。しかし、バーナンキの課題は、「一期目の成功にとらわれてはならない」ということだ。金融危機の際に、市場に資金供給をして、金利をほぼゼロ金利にした判断が効を奏したのだが、この政策は非常に高い評価を受けている。しかし、二期目に何をやらなければならないかというと、現状ではほぼ「片腕」状態になった政策手段を元に戻すことだ。金利を上げて、クレジットカードやモーゲッジローンのコストを上げる。おそらく失業率も上がり、経済成長も低い水準に抑えられてしまうだろう。ホワイトハウスとの衝突の局面も増えると予想される。しかし、バーナンキ議長は、「一定の期間を経て金利を上げる」ことを明言しており、これはインフレをどのようにコントロールするかが判断のかぎとなる。新聞では「金融危機への救世主から、厳しい規律を行う人物像への転換」が求められるとしている。
2009年8月31日付
「ニューヨークタイムズから見た民主党新政権」
日本経済は、麻生政権で一段落していたものの、日本国民は政権交代を求めた。しかし、経済は相変わらずの旧体制が続くものと見られている。日本経済はそもそもが過剰な雇用と輸出依存で成り立っている。今の経済が一息つけたのも各国の経済刺激策によるものだ。東京の某デパートではエレベーターガールがいたり、ガソリンスタンドではスタンドの兄さんが手持ち無沙汰にしている。このような雇用を切り詰めたら、今の失業率5・7%は12%までいってしまうとも言われている。今の日本ではもはや「改革」という言葉にいいイメージはない。市場原理を各所に持ち込むことが嫌われている。しかし、何か「新しい」ことをやろうとしたら「規制」「許認可権」「利権」に手をつけなければならず、アメリカでは実はこれらに手をつけることに対して「民主党の関心は薄い」と見られている。今の日本経済を取り巻いているのは「非効率性」なのだ。アメリカに比べて労働時間一時間あたりのGDPはアメリカが100に対して、日本は71とも言われる。労働市場に手をつけるのは非常に難しい問題となる。
「アフガニスタン大統領選挙の行方」
アフガニスタンはタリバンの掃討作戦をアメリカがやっているが、正統な大統領であるとされるカルザイ氏が、対抗馬であるアブダラ氏に対して、大規模な選挙妨害を行ったとされる。カルザイ陣営自身が腐敗しているのだ。朝、英国のジャーナリストが投票所を訪れたら、すでに投票箱は埋まっていたという。すべて現職側が選挙違反をしているのだ。三分の一の開票時点で、カルザイ氏が46%、アブダラ氏が31%の割合で得票をかさねているといわれているが、一週間後の選挙結果の公表内容次第では、他に政治的意思表示の方法を持たない人たちがストリートに出て何らかの行動を起こす可能性が高いとも言われている。
「高齢(65歳以上)のアメリカ移住者の孤立化」
歳をとると、語学に順応できなかったり、文化に適応できなかったり、若者とは非常に異なる反応を外国で見せる。アメリカでは今、高齢者の移民が問題となっている。彼らは子供たちにアメリカに呼び寄せられたものの孤立化してしまったり、政治的に迫害されてアメリカに移住したりしている。数字が英字新聞で明確になっている。基本的に、ヨーロッパはもはや豊かなので移民は減少の方向だが、いまだに移民の多くがヨーロッパ系だ。ドイツ・イタリア・ポーランド・英国の順番に多い。144万人の高齢者がヨーロッパから移民してきている。北アメリカの他国からは急増の傾向だ。メキシコ・カナダ。86万人がこれらの国からの移民だ。カリブや中南米からは97万人。しかし、今いちばん注目すべきなのはアジアからの移民だろう。中国・フィリピン・韓国・ベトナム・インドなど。日本からはもはや統計上は表面化しないほど移民というのは少ない。120万人がアジア系だ。(数字は65歳以上の高齢者)この統計はUCLAの精神保健の研究チームが発表したのだが、高齢になってからのアメリカ移住がメンタルに影響を与えることから調査がなされたのだ。インドでは年配の人に敬意を払うのは当然だったのに、アメリカでは「快適さ」が重視され、子供に別居をせまられた高齢者の話とかが掲載されていた。韓国からの高齢の移民は、昼間からテレビでメロドラマを見ているという。言葉は分からなくても俳優の表情などから意味を汲み取ったりしているそうだ。
2009年9月14日付
イスラエルが、ヨルダン川西岸やガザ地区のイスラエル人入植者の撤退を決めたのが2005年だった。当初は、英字新聞で「屋上からペンキを投げて抵抗している」と聞いて、何考えてるんだろうと思っていたが、いまだにヨルダン川西岸には30万人の入植者が残留している。この地域にはユダヤ人の信仰にとって重要な意味を持つヘブロンや、ヤコブの息子であるヨゼフの墓のあるナブルス(旧シュケム)がある。これらの入植者は撤退を余儀なくされているが、撤退を促すのもイスラエル軍であることから、このような「ペンキを投げる」という抵抗をしているようだ。30万人のうち三分の一がイスラエル人としてのアイデンティティを固く持っていて、さらに三分の一は地域の住民たちとなじんでしまおうという発想で暮らしていて、残りが立場を明確にしていないとされている。
「米中貿易交渉」
オバマ大統領が、中国からのタイヤ輸出に関税を35%課すと発表したところ、中国のネットではアメリカへの批判が相次いだ。中国はアメリカにタイヤを年間13億ドルも輸出していたのだ。一方、アメリカも中国に鶏肉を3億7600億ドル輸出していて、さらに8億ドルの自動車部関連の部品を輸出していたことから、主に「タイヤ」と「鶏肉」の交渉となった。そもそもアメリカは対中貿易赤字が2680億ドルもあるのだ。アメリカが1ドル中国に輸出すると、4.46ドル輸入するという割合になる。中国は人民元を多く刷ってアメリカドルを買って、人民元の価値を下げ、中国製品の物価を安くしているそうだ。中国は膨大な外貨準備高をもち、アメリカのドル関連の資産を多く保有している。その金額はもはや2兆ドルとされる。中国は今年の上半期に世界の輸出でドイツを抑えて一位になっており、対アメリカ輸出への依存度が高い。一方で、アメリカも他方向への輸出から次第に輸出先を中国にシフトしているのだ。このことから、お互いの交渉でWTOルールをしっかり遵守することをベースに交渉が求められている。基本的に、中国の生産の6%はアメリカ向けで、私の英字新聞の読みが正しければ、アメリカの中国依存度の指標に比べると、中国はその13倍も「アメリカ頼み」のようだ。
2009年9月27日付
アメリカは昨年9月のリーマンショックから一年が経過するが、今や、国家が自動車産業のオーナーであり、銀行、保険、その他の信用保証も「監督者であり経営者でもある」という資本構造になってしまった。しかし、民間企業は国費が投入されたことをむしろあざ笑っているかのようにふるまっているという。夏季休暇に出たまま帰ってこない経営者までいるのだ。アメリカ政府も細かな経営への介入は行わない方針で、一度、GMの経営体質を洗いなおした方がいいのではないかという声にも、オバマ大統領は、操業を止めることはむしろ経営を悪化させるといっているという。ビッグスリーに投入した200億ドルは「返ってこないと思った方がいい」とも言われている。公的資金の投入はいろんな面で民間にモラルハザードを引き起こしている。また、今は大きな政府となってしまったが、長い目で見るといずれは政府の行動の制約要因となるだろうとも言われている。国家の国内総生産では世界でもずば抜けているアメリカだが、個人投資家が市場から離れたり、いろいろと多難な前途を抱えている。
補足:私の中国語の知識はきわめて怪しいですが、人民日報からの情報収集もたまに試みています。こんな情報がありました。
「米中関係が不安定化している」(人民日報電子版2010年2月21日
米中貿易問題、台湾への武器売却事件、グーグル事件、さらにはオバマ大統領がダライラマと会見した。ダライラマとアメリカ大統領の会見はクリントン以来のアメリカの慣行であるが、チベット分離主義者であるとされるダライラマとの会見に中国は反対していた。そもそも、オバマは就任二年目の支持率が47%という低さで、これはアイゼンハワーに次ぐ低支持率だとされる。台湾への武器売却の際には、アメリカは香港沖に空母を送って中国を牽制していたのだ。アジアで軍事行動でも起こそうというのか、というのは大げさであるが、中国筋は、アメリカの行動に「理解困難」なことが続いていると報じている。
「曹操の墓」(人民日報電子版2010年1月14日
曹操の墓に関する情報はやはり中国発信でなければ詳細は掴めないようだ。「西高穴大墓」と呼ばれる墓で、一号墓と二号墓がある。曹操の妻は70歳で死亡しており、しかし、合葬されていた女性が50歳と推定されることから、この間隔が開きすぎているとも言われる。陶器などの埋葬品も年代特定に重要な役割を果たす。現時点では「推定できる」としか言えない。最終報告は出せないのだ。埋葬地点の意味合いなども分析しなければならない。歴史文書と照らし合わせる作業だ。この規模の墓は歴史上の「王」クラスの墓であるが、盗掘に遭ってなかったのが幸運だった。他の墓はそれで研究が困難になるのが通常なのだ。墓碑銘があればいいのだが、この時代の墓碑銘の慣習は確立しておらず、それも研究が必要だ。

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